2025年6月18日、台湾環境省傘下の化学物質管理局（TCSA）は、既存化学物質の標準登録における危険性および暴露評価データの準備および提出方法に関するオンライン説明会を開催しました。この説明会では、標準登録における指定優先化学物質（PEC物質）の項目8および9の危険性および暴露評価データ（すなわちリスク評価報告書）の提出期限、危険性評価報告書の例の確認方法、各登録カテゴリーで提出すべきデータ項目および方法などに関する関連説明が行われました。これにより、指定された期限内に106種類の既存化学物質の危険性および暴露評価情報の提出が正式に開始されました。
新規および既存化学物質データ登録規則（以下、登録規則と称する）の関連規定によれば、指定期間内に最初の106種類のPEC物質の標準登録を行う企業は、項目1～7のデータ要件のみを完了すればよく、主管当局の承認を受けると既存化学物質標準登録完了コードが発行されます。その後、登録者は主管当局が指定する期間内に項目8および項目9のリスク評価報告書データを完了しなければなりません。
物質の危険性特性、年間製造および輸入量、暴露シナリオ、データの完全性などの要素を評価した結果、台湾地域の主管当局は4つのPEC物質を選定し、登録者に項目8および項目9のデータ提出を完了するよう求めています。これら4物質は、三酸化アンチモン（CAS番号1309-64-4）、硫酸（CAS番号7664-93-9）、トルエン（CAS番号108-88-3）、酸化亜鉛（CAS番号1314-13-2）です。台湾地域の主管当局は関連物質の危険性評価報告書の例を提供する予定で（今年7月公開予定）、登録者が例に同意する場合は項目8の登録を完了する必要はなく、実際の状況に基づいて項目1および2の内容を確認および更新し、項目9の暴露シナリオ情報を準備すればよいです。同意しない場合は、例を参考にして項目8の危険性評価を自ら完了し、項目9の暴露評価データを準備して登録します。関連登録者（7月に公式文書およびシステムを通じて通知予定）は2025年末までに前述の物質の危険性評価報告書の例を確認し、2026年末までに危険性および暴露評価データの登録を完了する必要があります（具体的な方法および計画は図1および図2を参照）。
図1 指定期限登録方法（出典：台湾地域主管当局説明会）
図2 指定期限登録スケジュール計画（出典：台湾地域主管当局説明会
説明会では登録主体および提出方法についても説明されました。個別登録および共同登録のリード登録者／メンバーが項目8および9のデータを提出する際に完了すべき項目および要件は図3に示されています。個別および共同登録のシナリオでは、提出時にオンラインでデータを補足するか、公式文書＋メール添付の2つの形式で登録を完了することを選択できます（図4）。
#1. 危険性評価登録をサンプル使用に同意しない場合のみ、危険性評価報告書の通知および提出が必要です。
#2. 登録ツール（v3.0）では、「当社が輸入するすべての物質は保管、輸送、販売のみで、開封や混合活動は行われていない」という宣言を確認できます。
図3 指定期限登録タイプおよび完了すべき項目（出典：台湾地域主管当局説明会）
図4 個別および共同登録の一般的なシナリオ（出典：台湾地域主管当局説明会）
本説明会で言及されなかったその他の指定物質（上記4物質以外）については、主管当局はまだ期限を指定しておらず、登録者は引き続き自主的に登録を完了し、すべての危険性および暴露評価データ項目（暴露推定およびリスク特性評価を含む）を完全に提出しなければなりません。
主管当局は今後、危険性評価報告書例の作成方法や重要内容、暴露シナリオデータの作成に関する提案、データ提出方法などの補足情報を提供する説明会を開催する予定です。同時に、台湾地域の主管当局は第2弾のPEC物質リストも計画中であることを示しています。
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