2026年2月2日、日本の経済産業省(METI)は通知を発出し、化学物質の評価及び製造等の規制に関する法律(化学物質管理法、CSCL)に基づき、3つの物質を特定化学物質(クラスI)に指定することを決定しました。これらの物質にはクロルピリホス、中鎖塩素化パラフィン(MCCPs)、長鎖パーフルオロカルボン酸(長鎖PFCAs)およびそれらの塩類および関連物質が含まれます。関連する施行スケジュールも発表されました。
2025年4月から5月にかけて開催されたストックホルム条約第12回締約国会議(COP12)において、クロルピリホス、MCCPs、長鎖PFCAsおよびそれらの塩類および関連物質が条約の附属書A(排除)に記載されました。この決定に基づき、日本の化学物質審議会は2025年6月に前述の物質をCSCLのクラスI特定化学物質に指定することを決定しました。
その後、2025年9月に開催された化学物質審議会の会合において、これらの物質の製造、輸入および使用は試験および研究目的を除き禁止され、適用される免除規定は設けられないことがさらに明確にされました。また、輸入禁止の対象となる関連製品カテゴリーおよび技術基準を満たす必要がある製品の範囲も特定されました。
さらに、上記の結論に基づき、関連する内閣府令改正案のパブリックコメント等の手続きを経て、正式な公布および施行のプロセスが進められます。
今後のスケジュール
上記物質をクラスI特定化学物質に指定し、関連する輸入禁止を含む内閣府令の改正は2026年秋頃に施行される見込みです。これらの物質を使用する企業は速やかに代替手段の評価および準備を開始することが推奨されます。暫定的なスケジュールは以下の通りです:
- 2026年1月以降:CSCL施行令部分改正案のパブリックコメント実施。
- 2026年春頃:改正内閣府令公布。長鎖PFCA関連物質の指定に関する厚生労働省、経済産業省、環境省の合同会議開催。
- 2026年夏以降:長鎖PFCA関連物質の指定に関する省令公布。
- 2026年秋頃:改正内閣府令および長鎖PFCA関連物質指定に関する省令施行。
クロルピリホス、MCCPs、長鎖PFCAs等がクラスI特定化学物質に指定されると、特定の例外目的を除き、その使用は包括的に禁止されます。この禁止は、これらを原料として他の化学物質や製品を製造する企業も含まれます。
指定予定の特定化学物質および輸入禁止対象製品:
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クラスI特定化学物質として指定予定の物質 |
輸入禁止対象製品 |
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クロルピリホス(O,O-ジエチル O-(3,5,6-トリクロロ-2-ピリジル)ホスホロチオエート) |
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中鎖塩素化パラフィン(以下の条件(1)および/または(2)を満たす物質または混合物を含む): (1) 炭素数14-17の直鎖塩素化アルカンを重量比で≥45%含有する物質または混合物。 (2) 以下の分子式に合致する炭素数14-17の直鎖塩素化アルカンを含む物質または混合物: C₁₄H₍₃₀₋ᵧ₎Clᵧ (y ≥5) C₁₅H₍₃₂₋ᵧ₎Clᵧ (y ≥5) C₁₆H₍₃₄₋ᵧ₎Clᵧ (y ≥6) C₁₇H₍₃₆₋ᵧ₎Clᵧ (y ≥6) |
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パーフルオロアルキルカルボン酸(炭素数9-21の化合物に限定)(別名:長鎖PFCAs)およびその塩類、ならびに長鎖PFCA関連物質(フッ素、塩素、臭素以外の原子に直接結合したパーフルオロアルキル基(炭素数8-20に限定)を有し、自然の過程でパーフルオロアルキルカルボン酸(炭素数9-21の化合物に限定)に変換されうる化学物質であり、厚生労働省、経済産業省、環境省の省令で指定されたもの)。 |
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