2026年7月28日、オーストラリア工業化学物質導入制度(AICIS)は、特定の導入区分に関わる評価証明書申請における対象情報要件について、2026年9月8日午後11時59分(AEST)まで意見公募を行う旨の通知を発出しました。AICISは2027年7月1日から、関連企業に対し、評価証明書の申請段階でIUCLIDを通じて有害性、曝露、その他の対象情報を提出するよう求めることを提案しています。これにより、企業がコンプライアンスデータを完成しなければならない時期が大幅に前倒しされることになります。
「特定導入区分」とは何か?
「特定導入区分」とは、人や環境への有害性がより高い、または曝露がより大きい可能性がある工業化学物質の導入区分であり、AICISの枠組みの下で個別に規制されているものを指します。このような導入は人の健康と環境に対して比較的高いリスクをもたらすため、これらの化学物質の評価証明書を申請する際、企業は標準的な要件に加えて追加の対象情報を提供するか、特定の情報について免除を申請する必要があります。
この意見公募は12の特定導入区分を対象としており、企業は関心のある各区分についてコメントを提出することができます。具体的には以下のとおりです。
- 高分岐有機化学物質
- 殺生物活性物質として最終使用される化学物質
- 環境への特定の種類の放出を伴う化学物質
- 生化学物質
- 遺伝子組換え製品
- ナノスケールの化学物質
- 多ハロゲン化有機化学物質
- UVフィルター
- 食品接触用品に最終使用される化学物質
- タトゥーインクに最終使用される化学物質
- 子供のおもちゃまたは子供用ケア製品である物品に最終使用される化学物質
- ガスでありかつ残留性を有する化学物質
提案変更の重要ポイント
この変更の要点は、対象情報 — 従来は評価中に要求されていた — を申請段階で事前に提出することを求める点にあります。
従来、これらの対象情報要件はすでにAICISの評価を支援していましたが、AICISは通常、評価プロセス中に企業からそれらを要求していました。この変更により、そのワークフローは変更されます。2027年7月1日以降、特定導入区分の評価証明書を申請する企業は、申請書とともに、関連する対象情報をIUCLIDを通じて提出しなければなりません。
AICISは2つの目的を挙げています。1つ目は、企業が申請前に提出が必要となる可能性のある情報の範囲を理解できるようにし、事前に準備できるようにすること。2つ目は、AICISが評価をより効率的かつ一貫して完了できるようにすることです。規制当局にとっては、データ提出時期を前倒しすることで評価効率の向上に役立ちます。企業にとっては、情報要件がより透明で予測可能になります。
意見公募の焦点
AICISは特に、以下の点について国民からの意見を求めています。
- 明確性: 情報要件が明確で分かりやすいかどうか;
- 合理性: 申請者が提供するのに合理的かつ実行可能かどうか;
- 完全性: 重要な情報の欠落がないかどうか。
AICISは特に、以前に申請したことのある方、申請を予定している方、または今後特定導入区分に係る評価証明書を申請する可能性のある方からのフィードバックを歓迎します。
ChemRadarの見解
この意見公募と今後の規制変更を踏まえ、影響を受ける企業は以下の点に留意することをお勧めします。
- 製品範囲を早期に確認する: 上記の12の特定導入区分を確認し、貴社がオーストラリアに導入しようとしている工業化学物質がそのいずれかに該当するかどうかを判断し、該当する区分と対象情報を特定して事前に準備してください。
- 2027年7月1日という節目に注意する: その日以降、関連する有害性と曝露データは申請段階でIUCLIDを通じて提出しなければなりません。企業は、データ生成、台帳作成、および起こり得る免除申請について事前に計画し、申請の滞りや遅延を避ける必要があります。
- フィードバックの期間を活用する: 2026年9月8日の期限までに、実際の懸念や建設的な提案がある企業は、AICISの公式意見公募フィードバックページ(https://www.industrialchemicals.gov.au/consultations/information-requirements-for-certificate-applications-for-specified-classes-of-introductions)を通じて区分ごとにコメントを提出し、規則が業界の実態をよりよく反映するようにすることができます。
